学部の教育研究上の目的
■法文学部
21世紀を迎え,社会の急速なグローバル化?情報化?高度化が進展し,国際関係?政治?経済社会?文化の再編が進むと共に,近代的価値観や「知」が問い直されています。
一方,本学が立地する山陰地方は,早くから大陸との交流が進み,古代出雲文化が発展するなど,古くからの歴史と伝統的文化を有し,豊かな自然環境に恵まれています。しかし,他方では,過疎,中山間地,社会の高齢化などの諸問題が山積しています。
本学部は,人文科学,社会科学を網羅した山陰地方唯一の文科系総合学部として,こうした地域的特性を踏まえ,現代社会や地域社会が抱える諸課題に対応した先端的研究及び学際的総合的研究を推進します。同時に,現代社会や地域社会が抱えるさまざまな問題を解決することのできる広い教養と基礎的専門知識を身につけ,創造的?実践的能力を有する人材を広く育成すると共に,地域社会との連携を深め,地域のシンクタンク,文化の中心として地域社会に貢献します。
- 先端的研究及び学際的総合的研究の推進
高度な研究の推進は,地方の国立大学法人としての重要な研究?教育機能を果たすうえでも,地域の文化の中心としての機能を果たすうえでも不可欠です。
本学部では,各分野における理論的体系的な研究に基づいた先端的研究を追求すると共に,文科系総合学部としてのメリットを活かしてプロジェクト研究を組織するなど,学際的総合的研究を推進します。
- 創造的?実践的能力を有する人材の育成
高い倫理観と豊かな教養を身につけると共に,基礎的専門知識を有し,現代社会や地域が抱えるさまざまな問題を探求し,解決することのできる創造的?実践的能力を有する人材,地域社会の中核を担いうる人材を育成します。こうした目的を達成するために,各専門分野に応じたフィールド?ワークを含む体系的実践的教育を推進すると共に,小規模な地方の国立大学法人としての特性を活かして少人数教育と個別指導を強化するなど,きめ細やかな教育を推進します。
- 地域社会との連携の強化
地域社会との連携を深めて地域社会の要請に積極的に応えます。そのためにも,山陰研究センターを中心に地域社会が抱える諸課題を学際的総合的に研究し,その成果を地域社会に還元します。あわせて,公開授業や公開講座などを通じて生涯学習の推進にも貢献します。
- 国際的に開かれた学部
国際化が急速に進展する今日,学術?教育の国際協力は欠かせません。特に東アジアにおける国際関係は,今後一層緊密化すると考えられます。こうした状況に対応するために,留学生の受け入れと派遣,学術交流を一層積極的に推進します。
■教育学部
本学部は,平成16年度に全国で初めての「教員養成に特化した専門学部」として新たなスタートを切り,独自の教師教育プログラムを構築してきました。そして平成29年度には,現代的教育課題や地域の教育課題に対応する機能を強化するためのリニューアルを果たしました。
本学部では,新しい教育課程の理念として次の3つを掲げています。
?学び続ける教師
?教育実践を省察する教師
?社会における未来を創造する教師
また,私たちはこのような教師となるためには次の力が必要だと考えており,その総体を「教師力」と呼んでいます。
?学習者を理解し,身につけた知識や技能で教育を実践する力
?相手や目的に応じて適切なコミュニケーションを行う力
?必要な情報をさまざまな方法で探したり発信したりして,自己の知識や能力を深める力
■人間科学部 概要 「こころを知る からだを知る 人をささえる」
人間の特性を深く理解し、人々がその人らしく生きることができる社会を実現していく人材を育成
人間を心理的?身体的?社会的側面から多角的にとらえる力が身につく 心理学、福祉社会、身体活動?健康科学がコースとして独立しつつ、互いに融合してカリキュラムを構成しています。 また、他学部と連携して、関連科目も学べます。 地域実践と科学的思考を往還させる力が身につく
地域実践に関する科目が充実しています。さらに、仮説検証的に考える力を育成する科目、理論化?体系化を促す科目が有機的に関連しています。 他領域の人々と連携する力が身につく 人間のかかえる問題に対して、他者と連携して取り組む力が身につくように、学部全体で行うインタラクティブ?プレゼンテーション?ミーティングを設けています。
■医学部
基本理念
医学部は,教育基本法の精神及び学校教育法第83条の趣旨に則り,国際的視野に立った豊かな教養と高い倫理観を備え,かつ,科学的探求心に富む人材の養成と医学及び看護学の向上を目的として教育研究及び医療を行うと共に,その成果をもって社会の発展に寄与し,人類の福祉に貢献することを基本理念としています。
教育目標
医学部の教育目標は,生命の尊厳と患者の権利?人格の尊重を教育の柱とし,広い教養と高い倫理観を身につけ,科学的な探求心と総合的な判断力を養い,時代の要請に応じて地域に貢献する医師?看護師を養成することを目指しています。
■総合理工学部
理念
21世紀の知識基盤社会においては,新たな知の創出と知の活用による更なる科学技術の発展が求められています。総合理工学部は,理学,工学の教育?研究を基盤に,従来の枠組みを超えた分野間の有機的な連携を図り,新たな視点に立った理工融合型の教育?研究を推進します。これにより総合的視野をもった創造力豊かな人材の育成を目指すと共に,新たな科学技術の開拓を通して社会の持続的発展に寄与します。
目標
- 専門的基礎学力と総合的視野をもった活力ある人材の育成
? 理工学の専門的基礎教育を展開する中で,基礎力,応用力と共に理工融合的視点(理学的発見あるいは課題を工学的視点から捉え,工学的課題を理学的視点から捉えること)を育て,総合的視野をもった創造力豊かな人材を育成します。
? 変革する社会の中で自立して活動できる判断力,コミュニケーション能力,国際的視野をもった人材を育成します。
? 豊かな教養や倫理観をもち,人類社会や地球環境とのかかわりについて総合的に考え判断できる能力をもった人材を育成します。
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特色ある国際的水準の研究の推進
理工学の先端的?学際的研究,従来の枠組みを超えた連携による理工融合型研究,地域課題に立脚した研究など,特色ある研究を高度に推進し,教育に資します。
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国際交流の推進
研究成果の世界への発信,国際学術交流,国際共同研究,留学生の受入れ等を積極的に図り,国際的に魅力ある教育研究を推進します。
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地域をはじめとする社会貢献の推進
社会の中核となる有為な人材を社会に送り出すと共に,研究成果の社会への還元?普及を図ります。特に地域の活性化のために,地域社会との連携に努めます。
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効率的?効果的で透明性のある学部運営の推進
上記の目的を達成するために,効率的?効果的で活力ある学部運営を目指すと共に,積極的に情報を公開し,透明性のある学部運営を目指します。
■生物資源科学部
1995年,生物資源科学部は,「生物,生態,生命,生産,生活を包含するライフを総合的に科学する学部」として創設されました。以来,生命現象の基本原理から,生物資源の育成,利用,開発,保全とそれを育む環境など広範囲にわたる教育?研究を行ってきました。2012年には,生物資源と地域資源の活用?創造?循環?管理の実現をより明確にした「農林生産学科」と「地域環境科学科」を新設し,既存の「生物科学科」と「生命工学科」との連携を強める教育?研究を行うことにより,社会的要請に応える人材を育成してきました。近年,社会や地域のニーズに応じ,地域の活性化,創生に資するための機能強化を目指した大学改革が進められ,生物資源科学部の「ミッションの再定義」(①汽水域の生物資源の利活用,②高齢化社会における豊かな農山村の創造に寄与する学際的研究)をさらに進展させるためにも,これらの分野で活躍できる高度技術者(理系プロフェッショナル人材)の養成が求められています。2018年、本学部が担うべき社会的責任に対応する「生命」,「生産」,「環境」に焦点を当て,これら3分野をより明確にした「生命科学科」,「農林生産学科」,「環境共生科学科」の3学科に再編することにより,生命科学,農林生産,食料,農業経営?経済,生態環境に関する幅広い知識と,生物資源を有効に利活用できる技術や知識,さらに生態環境を総合的に保全?管理するための知識と技術を有し,国際的視野に立って,これらを活用した産業?地方自治体に貢献できる人材を育成します。