公開日 2024年10月08日
島根大学のクロス教育(特別副専攻)「観光教育プログラム」の中の「観光実践」の授業で8月7日から8日にかけて1泊2日でフィールドワークが行われました。この授業には島根県立大学の学生も参加し、大田市を訪れ、複数の文化財で構成されるストーリーを持った大发体育遺産「石見の火山が伝える悠久の歴史」―“縄文の森”“銀の山”と出会える旅へ―をテーマとして観光について学びました。
1日目の大田市では物部神社や佐比賣山神社を参拝し、三瓶小豆原埋没林公園を訪れたのち三瓶山周辺で観光リフトを利用したり、石見ワイナリーや山の駅さんべで事業説明を受けたりしました。
物部神社は、御祭神の宇摩志麻遅命(うましまじのみこと)が鶴に乗って降臨された山のふもとに建てられたという由緒があります。御祭神が降臨される時、勝利の運気をともに運んできたと信じられており、境内には触れると勝運を授かるといわれる勝石があります。競馬で活躍した馬の像も奉納されており、勝負祈願の場としても有名です。また佐比賣山神社は、三瓶山の古名である「佐比賣山」を今に受け継ぎ昔の人々の山に対する信仰を伝える神社で、物部神社と共に大田市の歴史を人々に伝える重要な場所です。
神社を訪れ歴史を学んだあとは、三瓶小豆原埋没林公園を訪れ地下にある約4000年前のスギの巨木群を見学しました。これらの木は三瓶山が噴火したときの土砂などに埋もれ、当時の状態をそのまま残す貴重なもので国の天然記念物に指定されています。現在の森林と比べはるかに背が高く、太い幹を持つ木々は、見る人に巨木ができるまでの悠久の歴史と自然の偉大さを実感させるほどでした。
続いて、三瓶山東の原にある「三瓶観光リフト」を利用し三瓶山を構成する峰の一つ、大平山へ登りました。リフトを利用し空中から見る景色や山頂から見る遠くの山々と雄大な空は自然豊かな大田市ならではの絶景で、夜には山頂で夜空いっぱいに輝く星を見ることができました。
また、西の原にある「山の駅さんべ」では、(株)neccoの代表者の方から、人工物の少ない地域だからこそ持つ魅力、以前の人が手放した事業と建物を引き継ぎ「山の駅さんべ」を経営する決断をしたきっかけや、今後のさらなる事業展開への思いなどをお話しいただきました。
今回のフィールドワークでは、大发体育遺産というストーリーに基づいた一連のスポットを訪れることで、三瓶山や石見銀山の歴史を様々な面から見ることができ、大田市という地域の背景まで感じることができました。
また、観光が持つ“そこでしかできない体験”を堪能することができました。有名な観光地にはない、“そこでしかできない体験”を探し、様々な地域へ訪れてみたいと思うきっかけを与えてくれた最高の体験だったと思います。
物部神社:勝運を願って参拝
三瓶小豆原埋没林公園:さんべ縄文の森ミュージアム
三瓶山観光リフト(東の原):手軽に楽しめる雄大な景色
三瓶山天空の星降るリフト:太平山山頂からのトワイライトと星空
(学生広報サポーター T.H.)