【学生取材】第1回 防災探究“ぼうさいかふぇ”

公開日 2024年09月10日

 6月9日(日)に、学生市民交流ハウスFLATで「防災探究“ぼうさいかふぇ”」が行われました。第1回目となる今回のテーマは「防災×キャリア」。県内の高校生と大学生等10名が、自分が将来就きたい職業において、どのような形で「防災」に取り組むことができるかという視点から、一緒に「防災」について考えました。

 今回、私は司会を務めた島根大学4回生の田﨑 航さんにインタビューをし、イベントの内容や参加者の様子についてお話を聞きました。田﨑さんは島根県で防災教育の普及活動を続けており、「あなたの背中そっとおしますプロジェクト(おしプロ)」を企画する島根県教育庁高大連携推進員の池亀 雅人さんと吉崎 聡一さんの協力のもと、今回この企画が実現したそうです。

 前半のキャリア共有では、2人ペアになって名前や自分にしか聞き出せないことなど相手の情報を聞き出し、紹介する「他己紹介」を行いました。その後、自分自身に対するイメージや将来就きたい職業のイメージをレゴブロックで表現し、発表し合いながらお互いへの理解を深めました。

 後半は、小学校で抜き打ちで行われた避難訓練の動画を視聴しました。そのなかで、グラウンドで遊ぶ子どもたちの大半が教室に戻って机の下に隠れたり、図書館にいた子が窓から離れた本棚の下にうずくまったりする場面があり、パターン化した避難訓練や「おはしも」というキャッチフレーズだけが独り歩きしているという課題を挙げ、児童が自分で行動できない原因を分析しました。実際にあった能登半島地震を想定し、今の自分や、今の自分が思い描くキャリアを積んだ自分ならどんな行動をとるのかを挙げて「よく考える防災教育」についての考えを深めたそうです。

 参加者からは、「防災に対するイメージがガラッと変わりました。」「高校生や大学生と話すことで様々な視点からものを考えることができました。高校生の意欲的な姿勢から、大学生である自分ももっと様々なことに挑戦したいと思いました。」という感想があったそうです。田﨑さんは、「日常生活の中で『防災』を意識することは少ないですが、いつ?どこで?誰が災害に出会うかわかりません。だからこそ、日々の生活の中で役に立つ知識や行動を考える時間が大切です。また防災教育を手段として、より豊かなキャリアデザインをする機会を今後も作っていきたいと思います。」とおっしゃっていました。

 田﨑さんのお話を聞いて、防災に対する意欲が高まり、高校生も大学生もお互いに自分にない考えを取り入れられる良い機会になったのではないかと感じました。

 広報誌「広報しまだい」7月号(第58号)では、島根大学が取り組む防災関連の研究を紹介していますので、ぜひご覧ください。

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 (学生広報サポーター 取材 N.F.)