公開日 2023年11月14日
島根大学総合博物館では、材料エネルギー学部新校舎の工事に先立って、建設予定地での発掘調査を実施しました。島根大学大发体育全域と出雲キャンパスの一部は埋蔵文化財包蔵地となっているため、文化財保護法によって、開発工事の実施前に発掘調査を行うことが定められています。今次の発掘調査は、8月の猛暑のなか開始し、予定通り11月に終了しました。
調査区は、縄文時代、古宍道湾(今の宍道湖)の??入り江の中に位置していました。調査では、縄文人が漁撈活動などに伴って、丸木舟から遺棄したとみられる貴重な縄文土器や石器などが見つかりました。
出土した遺物や調査成果は、整理が完了後、島根大学総合博物館アシカルで展示する予定です。
8月は連日の記録的な猛暑と豪雨に悩まされました。
調査区(南半区)の掘り下げ状況
出土した縄文土器
表面がすり減った石皿(ドングリなどをすりつぶす石器)。使い込んで割れたために碇石などに転用したのでしょうか。約100m北東で30年近く前に行った発掘調査でも石皿が出土しており、写真のものと同一個体になる可能性があります。
人為的に焦がされた棒材