公開日 2022年12月13日
「山陰ツーリズム人材育成塾2022」は、島根大学国際観光教育推進センターと一般社団法人山陰インバウンド機構によるリカレントプログラムで、昨年度から始まり、第2期である今年度は15名の塾生が受講しています。地方創生の鍵を握る「観光」の取り組みを実践できる観光中核人材?観光マネジメント人材の育成を目的としています。本プログラムはオンラインでの実施を基本としていますが、カリキュラムの一環である先進事例の視察研修が、11月29日(火)から1泊の行程で行われました。
これは、鳥取県八頭郡の大江ノ郷自然牧場を中心とした視察調査で、観光地でなかった場所に年間36万人の誘客を実現し、「観光」を活用した地域振興に取り組む有限会社ひよこカンパニーと地域との連携の実態を知り、その活動や考え方を学ぶことを目的に実施されました。
初日は、同社の代表取締役?小原利一郎氏による講演の他、農業組合法人八頭船岡農場の代表理事組合長?鎌谷一也氏および、若桜鉄道株式会社の代表取締役専務?矢部雅彦氏の講演に塾生らが耳を傾けました。各組織がどのように連携し、地域の課題解決に対して協働しているかが説明されただけでなく、若桜鉄道の若桜駅では、観光の拠点化を目指して改修された駅舎や保存?利活用されているSLの見学も行われました。
(有)ひよこカンパニー社長ご講演後の質疑応答の様子
翌日は、各講演と見学を踏まえたワークショップで、塾生らがアウトプットに取り組みました。午前中は、ひよこカンパニー社の若手社員や地域の関係者らも参加し、グループに分かれて議論を深め、新規事業等の提案を練りました。午後は、塾生各人が取り組む事業計画についての意見交換や作り込みをグループごとに実施し、午前中のワークと併せて発表を行いました。地域の事例も参考に事業計画の策定観点を学び、塾生間や講師との議論を通じ、個々の計画に進捗が見られました。
グループでそれぞれの事業計画について意見交換を行っている様子
また、研修の期間中は、開講後初めてとなる対面での交流を喜び合いながら塾生同士や講師?スタッフとの会話が活発に行われ、和やかに親睦を深めました。
塾生は今後も引き続き、「知識習得講座」でのオンライン講義と「ゼミナール」での反復学習を進め、各自の事業計画のブラッシュアップに取り組みます。2月中旬には、その事業計画の最終発表会(オンライン)を予定しています。
視察合宿2日目全行程終了後の集合写真