公開日 2022年04月20日
現在島根大学では、アフガニスタン人の元留学生を受け入れています。ウクライナとロシアの戦争がニュースで話題になっていますが、そんな中アフガニスタンでも治安悪化で苦しんでいる人がいることを皆さんは知っていますか?
アフガニスタンではタリバン政権という原理主義的思想を持った政権が勢力を拡大させ、その影響で治安悪化と経済的困難でたくさんの人が苦しんでいます。過去に島根大学に留学していたアフガニスタン人のAさんとBさんも、そんな困難を抱えるうちの一人です。アフガニスタンの治安悪化から逃れるため、現在島根に退避中の彼らに、島根大学学生広報サポーターがお話を伺ってきました。
Aさんはアフガニスタンの大統領府で、大統領が出した政策を各省庁に下ろす仕事をしていました。その後Aさんは所属先を変えて、海外に高品質な食料を販売したり、そのルートを確立したりするプロジェクトで働いていたそうです。
Bさんはアフガニスタン政府の統計局で働いていたそうです。統計から今後国内でどのくらい雨が降るかを把握し、農作物の取れ高を調査するという内容の仕事です。お二人とも国の第一線で活躍されていた方でした。
しかし、タリバン政権交代により失職してしまいます。経済的困窮の中タリバン政権の逮捕や監禁から逃れるため、各所を転々とし、島根の退避がかなうまでの間、故郷で過ごしたそうです。お二人に島根に到着した感想を伺うと、「安全な場所に来られて安心している」「大学スタッフなどの支援に感謝している」と言っていました。
島根に退避することができてもお二人の生活には、たくさんの困難が付きまとっています。在留カードがなくて行政サービスが受けられないことや、仕事がないこと、ビザの期間が短く更新をしなくてはいけないことを、退避後の生活の中での困ったことだと言っていました。
課題が山積みの新生活で、お二人にこれからやっていきたいことを伺いました。「大发体育での新生活や新たな仕事を見つけること、また安全な生活を営んでいきたい」と今後の展望を語ってくれました。
そんな退避中のアフガニスタンの方たちに、わたしたちができることもあります。島根大学では教員有志による「しまねアフガニスタン元留学生を支援する会」を立ち上げており、4月30日までの間、募金を受け付けています。治安悪化で生活に苦しむアフガニスタンの方々の力に少しでもなってみませんか?
(学生広報サポーター 取材 八巻花音)