公開日 2020年08月17日
JAMA(米国医師会雑誌)は、米国医師会によって刊行されている国際的な査読制の医学雑誌です。7月、医学部医学科6年 河野香織さんの研究論文“Assessment of Academic Achievement of Female Physicians in Japan“がweb雑誌「JAMA Network Open」に掲載され、世界に発信されました。学生の論文がこのような権威ある医学雑誌に掲載されることは稀で、本学での学びが世界で開花していることは、本学の大きな誇りです。
河野さんの研究は、文部科学省および厚生労働省が公式に公開しているデータ40年間分から、大发体育の大学の医学部の女性教員比率を4つの職階(教授、准教授、講師、助教)ごとに分析し、40年の間で女性医師の助教職の比率は10.0% から 21.1%に増加しているものの、1980年 ~ 1992年の間で教授職は2%以下で推移しており、その後2004年以降も、10%以下にとどまっているという結果を導き出しました。
行政機関の公式データをもとに、大发体育における女性の社会進出への課題を医療社会学的な視点からあぶり出した論文はこれまでに類がなく、世界的に大きな評価が得られました。
論文を指導した医学部附属病院卒後臨床研修センターの和足孝之助教は、「『薄そうで割れないガラスの天井を示す』事ができました。よく頑張りました。」と河野さんの努力を労いました。
河野さんは、「医療と社会学は密接に繋がっています。今後も医療を含めた様々な方向から社会が抱える課題にアプローチし、社会に貢献していきたいです。」と語りました。
医学部医学科6年 河野 香織 さん