公開日 2018年11月16日
11月13日(火)、松江テルサにおいて第82回島根大学サイエンスカフェを開催しました。今回は、医学部臨床検査医学講座の矢野彰三准教授が「骨太の健康長寿計画~元気で長生きの秘訣は何ですか?」をテーマに講演を行いました。一般市民27名の参加者がありました。
誰もが関心のある長寿の秘訣に関するテーマであり、また、矢野准教授の御祖母が105歳であるなどエピソードを取り入れた楽しい講演に、参加者はメモを取りながら非常に熱心に聞き入っていました。
講演の冒頭で、データに基づいたわが国の高齢化の現状を説明し、次に、どのような要素が長寿の弊害となるのか、詳しく説明がありました。例えば塩分の過剰摂取は高血圧の原因の一つであり弊害があることが広く知られていますが、過食?肥満にも繋がること、また、低栄養で痩せ型の高齢者の場合、筋萎縮?サルコペニア(筋量と筋力の低下)の傾向があり合併症を起こしやすいなど、健康的な食事と適度な運動が長寿の秘訣であり、量と質が大事である根拠について説明がありました。
また、要介護リスクの高い状態であるロコモ(ロコモティブ?シンドローム)やその判定方法、サルコペニアの診断フローとBMIや体格との相関関係、骨粗しょう症のリスク等の高齢者が長寿を全うする上で関連の強い諸症状について説明があり、高齢者や関係者が現状把握する上で参考となる情報提供がありました。
ポイントを押さえた長寿の秘訣の講義を聴講した参加者から、講演後の質疑応答では具体的な多数の質問があり、講師から丁寧な説明を得て、盛況のうちに終了しました。
次回の第83回サイエンスカフェは、2月18日(月)に島根県浜田市のいわみーるにおいて本学の人間科学部の宮崎 亮准教授を講師に開催します。
皆さまのご参加をお待ちしております。
?
サイエンスカフェ会場の様子
講演する矢野准教授と参加者の様子
質疑応答の様子?