公開日 2017年12月06日
平成29年11月24日(金),松江市立病院がんセンターを会場に,第26回島根県医療関係機関等図書館(室)懇談会(通称?いとこん)総会を開催しました。この懇談会は,島根県内の病院図書室を中心とした医療関係機関の図書館?図書室の連携強化と,医学医療の進歩発展に寄与することを目的に平成2年に設立され,大学,病院,専門学校など館種を超えた22の機関が参加しています。文献複写やレファレンスなど日常業務での連携?協力のほか年1回総会を開催し,職員の交流と研修を行っています。今年は,15機関から18名の参加がありました。
初めに,「新たながん医療の展開」と題して,松江市立病院病院長の紀川純三先生の講演がありました。エビデンスに基づいたがん治療を確立するためするためには臨床試験が重要ですが,信頼できる臨床試験にはどの程度の母数が必要になるかなども解説され,「こうした情報はぜひ図書館の人にも知っていただきたい。」との言葉もありました。また,図書館(室)の役割は,大量の情報の整理や,利用の効率化による研究支援であるとのことでした。図書館(室)の職員としてできること,しなければならないことを考えさせられる講演でした。
続いて,会員による発表「オープンアクセスについて」(島根大学)と「ネットワークとの関わり方を考える」(島根県立中央病院)が行われました。その後,協議?報告事項を確認し,最後に各機関の今年のトピックなどの情報交換をして閉会しました。一人職場の多い病院図書室等の勤務者にとっては,発表や協議等を通じた情報収集は重要だとの声を閉会後に聞きました。
今後もこの懇談会の活動を通して,大学図書館として加盟機関の業務改善やサービス向上に貢献してゆきたいです。