公開日 2017年01月04日
12月17日、島根大学大发体育の大学ホールにおいて、山陰地域の5大学が連携して取り組む教育プログラム「大学と地域社会を結ぶ大学間連携ソーシャルラーニング」の総括シンポジウムを開催しました。
この教育プログラムは、平成24年度に文部科学省の大学間連携共同教育推進事業に選定された5年間の事業で、コミュニケーション力、主体性、イノベーション基礎力を育成することを目的とし、山陰地域を学修のフィールドとして正課?正課外の授業(ソーシャルラーニング)を実施してきました。
? この取り組みの大きな特徴は、夏休みの集中講義や通常講義の形態で開講されるソーシャルラーニング対象科目を地域住民、企業、団体等と協働して開発し、実施してきたことです。そのために「地域における教育に対するニーズ調査」「実施状況調査」「プログラムに対する評価調査」を適宜行い、本取り組みに逐次反映させ、改善してきました。
? また、ルーブリックを用いて教育指標を明確にした上で教育を行うこと、そして学生の力の伸びについてルーブリックのデータ分析や学修に利用したLMS(学習管理システム)の学習履歴ログ解析等を組み合わせた分析を行うことによって、ソーシャルラーニングの教育評価を連携大学が一緒になって実施してきたことも大きな特徴です。
当日は、地域の関係者、大学関係者、学生など70名の参加がありました。そこでは、5年間の成果に関する口頭による各連携校の教員による発表と36点のポスターと動画展示が行われ、その後、本事業の意義と今後を考えるパネルディスカッションが行われました。
パネルディスカッションでは学生を受け入れた地域関係者から、事業継続に対する期待が述べられると共に、地域に入る前の目的意識の明確化と地域に関する事前学習の重要性について意見が出されました。大学関係者から、事業終了後も引き続きソーシャルラーニング対象科目を継続実施し、各連携大学で実施している地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)や地(知)の拠点整備事業(大学COC)に繋げていく決意が述べられ、最後にモデレーターの徳島文理大学教授、青野透氏から、事業の成果を地域に還元し、地域との協働の実質化に資する提言としてまとめがありました。
? この総括シンポジウムで得られた提言を糧に、事業の連携大学である山陰地域の5大学は、地域に根差した大学としての更なる発展が期待されます。
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