附属図書館 琴浦町でシンポジウム「古典籍発見の軌跡とその展望」を開催

公開日 2016年11月16日

 島根大学附属図書館は、国指定重要文化財河本家住宅保存会と合同で、2016(平成28)年10月30日、シンポジウム「古典籍発見の軌跡とその展望」を鳥取県東伯郡琴浦町の琴浦町生涯学習センター「まなびタウンとうはく」を会場に開催しました。本学附属図書館は、同保存会と連携して図書館振興財団の助成事業として、河本家に伝わる古典籍のデジタル化を推進しており、このシンポジウムは、本助成事業の一環として開催したものです。鳥取県内を中心に約50名の参加がありました。

 琴浦町の河本家は、尼子氏の重臣を祖先に持ち、近世には代々大庄屋を勤めた家で、同家に伝わる古典籍800点余、約4,800冊は、地方の民間のものとしては極めて大規模な蔵書であり、希少本も多く含まれる貴重なコレクションです。国文学研究資料館による資料調査が10年来行われてきましたが、2014(平成26)年度からは、図書館振興財団の助成を受けて、大規模なデジタル化を進め、デジタルアーカイブ(ADEAC)から順次公開しているところです。

 

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 シンポジウムでは、小林克美琴浦町教育委員会教育長の開会挨拶に続き、原豊二ノートルダム清心女子大学文学部准教授による基調講演がありました。原准教授は、調査開始以来の軌跡を振り返りながら、河本家古典籍の全体像と特色、意義について基調講演を行いました。パネルディスカッションでは、田中則雄島根大学法文学部教授のコーディネートにより、4人のパネリストが自身の研究や業務での関わりを通して見た河本家古典籍について議論しました。このシンポジウムを通して、河本家古典籍の研究とデジタル化事業の現状が分かり易く整理され、今後の展望を明らかにすることができました。


日 時: 2016(平成28)年10月30日(日) 13:00~16:30
会 場: 琴浦町生涯学習センター「まなびタウンとうはく」 多目的ホール
主 催: 国指定文化財河本家住宅保存会 / 島根大学附属図書館

共 催: 琴浦町教育委員会 / 島根大学法文学部山陰研究センター
後 援: TRC-ADEAC株式会社


基調講演 「河本家の古典籍の全体像と特色―調査開始以来の歩み―」
     原豊二ノートルダム清心女子大学文学部准教授

パネルディスカッション
 コーディネータ: 田中則雄 (島根大学法文学部教授)
 パネリスト  : 坂本敬司(新鳥取県史編さん委員会近世部会委員) 
          原豊二(ノートルダム清心女子大学文学部准教授) 
          山崎真克(比治山大学現代文化学部教授) 
          昌子喜信(島根大学附属図書館) 

 

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