教育開発センターFDセミナー「地域における大学の役割と課題の明確化」を開催しました

公開日 2015年05月26日

 教育開発センターの2015年度第1回FDセミナー「地域における大学の役割と課題の明確化~科学政策、大学政策の動向を踏まえて~」が5月22日、島根大学大学会館において開催され、学外からの参加者を含む教職員19人が「地域における大学の役割と課題の明確化~科学政策、大学政策の動向を踏まえて~」をテーマに、教職員一人ひとりが、大学を取り巻く外部環境としての政策動向を理解した上で、地域社会において今後どのような役割を果たしていけばよいか、具体的な取組や評価のあり方を考えていくことを目指したセミナーが開催されました。

 セミナーは、レクチャーそしてワークショップを中心とした実践的な内容で構成され、公益財団法人未来工学研究所 主任研究員の田原 敬一郎氏大阪大学大学院医学系研究科准教授の吉澤 剛氏講義、指導しました。

 講演では、科学政策?大学政策の観点から「大学や研究機関は組織として戦略的に資金獲得を図らなければならない状況にある」こと、2000年前後から「需要」「ニーズ牽引」による公的研究開発の優先順位付けや、重点化のあり方を見直す世界的な動きがあることが示されました。その上で、大学がどうあるべきかを考える時、「大学に求められる第4の道」があるのではないかという提案がなされました。

 その後、参加者各自の理想に対する価値観を明らかにするワークショップが行われました。このワークショップでは、まずグループごとに「大学の理想状況」および「大学の理想状況」を阻むものは何かについてそれぞれ議論し、意見を出し合いました。ここで出された意見をそれぞれステートメントとし、そのステートメントを基に統計学の方法論を用いて参加者の世界観をグラフ上にマッピングすることで、可視化されました。

 このセミナーを受講した参加者からは「自分自身が意識していなかった大学に対する理想像を認識できた」「センターおよび他学部の先生方の交流ができ、考え方も理解できた」「日常にとりまぎれて磨耗してしまいがちな問題意識を改めてクリアにすることができた」といった感想がありました。そして、「具体的な取組や自分自身の役割について考えることができましたか?」という質問に75%の参加者が「できた」あるいは「ややできた」と回答しました。

 一方、「本来もっと多人数の人が参加するべきだ」あるいは「人数を増やして、考え方を共有する必要があると感じた」といった感想?意見があり、参加者を増やしていくことが今後の課題であることもわかりました。

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