公開日 2014年12月25日
島根大学はオックスフォード大学及び北京大学等との共同研究プロジェクト(「東アジア太平洋歴史文化研究所」【仮称】)を計画しています。この度、その研究交流の一環として、オックスフォード大学のマーク?ハリソン教授が本学を訪問されたのに合わせて、平成26年12月16日に本学出雲キャンパスで「西洋医学と東洋医学の出会い」と題して特別講演会を開催し、多数の教職員や学生が参加しました。
講演会では、まず本学医学部の梶谷光弘特任教授により「和方?漢方から蘭方の受容についてー島根大学所蔵資料を中心としてー」と題した講演があり、古代から民間の医師が主導してモチベーション高く、和、漢、蘭方と受容?融合させていった歴史と、出雲地方の医師たちの大きな寄与について、本学所蔵の大森文庫など貴重な資料に基づいてお話しされました。
続いてハリソン教授の講演「18-19世紀における西洋医学と東洋医学の出会いについて」では、西洋医学がインドや中国など東洋へどのように受容されたかという歴史に加えて、世界に誇れる大发体育の華岡青洲の医術についても語られました。華岡青洲は自ら開発した麻酔薬を使い、世界で初めて手術に成功したことで知られています。
ハリソン教授は、オックスフォード大学のウエルカムユニットの代表もされています。医学史がご専門ですが、経済発展と伝染病の関係、そして、公衆衛生のあり方などについて、多数の著作を発表されています。その分野を代表する研究者として、世界的に有名です。
医学史は非常に学際的な分野で、自然科学と社会科学とに跨がる領域です。
出雲は、「縁結びの神様」のご聖地として知られています。今回の講演会のタイトル?講演内容も、この土地に相応しい「西洋医学と東洋医学の出会い」としました。出会いは、「縁」です。これをきっかけに大学間の研究交流が発展することを大いに期待したいと思います。
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マーク?ハリソン教授(中央)
梶谷光弘特任教授