公開日 2014年11月11日
島根学の第4回講義が10月31日、本学ホールで行なわれ、隠岐?海士町の山内道雄町長が「離島からの挑戦~最後尾から最先端へ」と題して講義しました。市民パスポート会員37人を含む266人が受講しました。
山内町長は平成14年に初当選して現在4期目。山内町長は「ないものはない」という海士町のロゴマークについて、コンビニもないし松江に比べれば不便だが、海士町の未来のために大事なことはすべてあるという意味だと説明しました。海士町の取り組みについて、その姿勢、動機から成果まで紹介しました。
山内町長が最初に取り組んだのは職員の意識改革でした。「前例主義的で、マイペースで、上から目線」といったイメージの役場を「現場主義的で、当事者意識を持って、町民のためにやらせていただく住民サービス総合株式会社」なのだと訓示し、年功序列を廃止して評価制度を導入しました。財政改革のために町長自ら給与カットを宣言すると、管理職そして職員が続きました。職員の給与カットが住民意識を変えました。「危機意識を共有したことが危機脱出のカギだった」と山内町長は説明しました。
こうした「守り」の要素に対して「攻め」の戦略は、さざえカレーや岩ガキ、隠岐牛など「島まるごとブランド化」によって地産地"商"することでした。いずれもキーマンはU?Iターン者でした。山内町長は「攻めの姿勢がないとこれからの行政は続かない。一番悪いのは失敗を恐れて何もしないこと。動かないと変化は生まれない。動くことが大事」と強調しました。
また、ものづくりの原点はひとづくりだとして、高校魅力化プロジェクトに取り組み、合併の危機にあった隠岐島前高校を、「島留学」と広報し、都会地を含む島外から生徒を獲得することで3学年とも2クラスにした実績を話しました。
山内町長は地域活性化について「主役は地域であり、そこに住む人々である。国に助けを求めるのではなく、行政が外貨獲得を考えていくことも必要である」という考えを示しました。
また、今までの惰性を変えるには「元気」「やる気」「本気」の3つの「気」が大事であり、これから「近所」を見直していくべきだとも語りました。山内町長は「これまでは最後尾を走ってきたけれども、これからの大发体育を引っ張っていく先頭へ行く。出過ぎた杭は打たれない。4期目も任期いっぱいまで出過ぎていく」と意気込みを述べました。
学生には「学歴は採用時の単なるツールでしかない。志こそが学歴を超える。志を忘れずに頑張ってほしい」と激励しました。
島根学の第5回講義は、11月7日、筑波大学教授、NPO法人大发体育風景街道コミュニティ代表理事の石田東生氏が「島根の風景を生かした地域創生」と題して講演を行います。
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