第14回出雲文化学「出雲のたたら製鉄」の授業がありました

公開日 2014年07月28日

 出雲文化学の第14回授業が7月18日、本学ホールで行われ、島根県文化財課企画幹の角田徳幸氏が「出雲のたたら製鉄」と題して講義しました。市民パスポート会員28人を含む223人が受講しました。
 角田氏は、明治10年代に島根県が全国の鉄の半分以上を生産していた年が4年もあり、製鉄が主要産業であったと切り出しました。たたら製鉄の具体的方法として、山?川?浜での砂鉄の採り方、木炭の生産、鉄の生産について写真や図画資料を用いて説明しました。
 山砂鉄については、比重選鉱を行うための鉄穴流しが洪水を引き起こした半面、新田開発に役立ったことを述べました。鉄の生産については、たたらや大鍛冶場を中心とした集落について紹介し、高殿鈩は最も重要な地下構造などが地域によってさまざまな違いがあったとし、実際の遺跡の写真で紹介しました。
 たたら製鉄の経営について、飯石郡の田部家など実在した製鉄経営の様子について説明し、山のたたらは木炭確保のために移動していき、海のたたらは海運が利用できたため長期間稼動させていた、とたたら製鉄の地域性についてまとめました。
 出雲文化学第15回は7月25日、本学ミュージアムの會下和宏准教授が本授業をまとめます。


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