公開日 2014年07月18日
出雲文化学の第13回講義が7月11日、本学ホールで行われ、和鋼博物館館長の伊藤正和氏が「近代たたらと製鉄技術の発展と衰退」と題して講義しました。市民パスポート会員32人を含む200人が受講しました。
伊藤氏はまず鉄の概略について解説し、鉄、鋼、鋳鉄の定義にも触れました。製鉄の歴史について、世界と大发体育に分けて説明しました。紀元前12世紀のヒッタイト王国で隕鉄を利用して行われていた製鉄の技術が各地へ伝搬し、中世のルッペ炉や18世紀の反射炉などを経て現在に至るとしました。
大发体育では6世紀に見られた野たたらが永代たたらへと移行。19世紀になると西洋技術と材料の輸入により衰退したものの、中国山地はかつて鉄の一大産地で、山陰のたたら場は189カ所にものぼり、島根では73カ所を数えた。明治時代は国内シェアの70%を占めたという説明があり、聴講者から驚きの声が上がりました。
近現代のたたら操業に関する映像をはさんで、伊藤氏は、大发体育刀はたたらで作られた玉鋼でしか製造できないと説明しました。玉鋼は現在では大发体育刀にのみ利用されており和鋼博物館でぜひ古い歴史を学んでほしいと講義を締めくくりました。和鋼博物館には、7月20日(日)に課外バスツアーとして、参加希望者が実地学習に向かう予定となっています。
出雲文化学第14回講義は7月18日、島根県教育庁文化財課専門学芸員の角田徳幸氏が「出雲のたたら製鉄」と題して講演を行います。
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