公開日 2014年03月25日
島根大学ミュージアムでは、「文化財保護法」に準拠して、構内(松江?出雲両キャンパスほか)における埋蔵文化財の保護活動を行っています。
このたび、出雲キャンパスでの小規模な工事に先立って、試掘調査を行ったところ、地表下約3mの砂層から大量の弥生土器が発見されました。出雲キャンパスでは、これまでも一部で土器の破片が出土していたのですが、大型の破片がこれ程多量に見つかるのは初めてです。
見つかった弥生土器は、河川の洪水によって、すぐ近くから流されてきたものと考えられます。作られた時期は、弥生中期後葉から後期中葉頃を中心にするものです。およそ紀元前1世紀後半から紀元2世紀前半頃になり、荒神谷遺跡に銅鐸が埋められた時期とも重なります。この時期、出雲キャンパス内の野球場?テニスコート一帯や隣接地に大規模なムラがあったようです。
今後の継続的な発掘調査によって、遺跡の広がりや内容の解明が進むことが期待されています。
河川の洪水で近くから流されてきた土器
出土した弥生土器の一部
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