島根大学お宝研究vol.14
33/50
プロジェクトセンター29島根大学では,平成19年度から「島根大学研究功労賞」として,研究者の優れた研究実践を顕彰しています。これは,研究実績に対する功労を大学として評価すると共に研究方法及び研究意欲の向上を図ること等を目的とするものです。平成25年度からは「島根大学研究表彰」として顕彰しています。令和元年度島根大学研究表彰には,以下の2つの研究テーマが選ばれましたのでご紹介します。山本 達之(学術研究院農生命科学系 生物資源科学部担当 教授)ラマン分光法は,分子に当たった電磁波(光)が,元の波長と変化するかどうかを調べて,分子構造や分子環境を知ることができる研究手法です。この手法は,測定に伴う生物への損傷がほとんどないので,顕微鏡と組み合わせることで,生きた細胞や組織の中の分子の振る舞いをあるがままに調べることができます。また,生体への損傷が無いという特長を用いて,生検(切り取り検査)を必要としない,医療診断の新しい手法として注目を集めています。 お宝研究【vol.5 p1】【vol.6 p26】【vol.7 p4】【vol.9 p1,p21】【vol.10 p20】【vol.11 p22】 【vol.12 p1,p22】【vol.13 p1,p25】江角 智也(学術研究院農生命科学系 生物資源科学部担当 准教授)島根大学の本庄総合農場のサクラ遺伝資源を利用してサクラの開花生理に関する研究を進めています。ゲノム解読から得られた遺伝子情報により,花芽形成や萌芽から満開に至るまでどのような遺伝子が働いているのか,サクラの開花の生理メカニズムを詳しく理解していくことができるようになりました。●ラマン分光法の医?生物学応用に関する研究 ●サクラの開花生理とゲノム解読に関する研究
元のページ
../index.html#33