島根大学お宝研究vol.14
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Geopark Project Center松本 一郎 Ichiro Matsumoto(学術研究院教育学系?大学院教育研究科担当?教授) 会下 和宏 Kazuhiro Ege(学術研究院人文社会科学系?総合博物館担当?教授) 瀬戸 浩二 Koji Seto(学術研究院環境システム科学系?エスチュアリー研究センター担当?准教授)齋藤 文紀,香月 興太(エスチュアリー研究センター担当),広橋 教貴,山口 啓子,久保 満佐子(生物資源科学部担当),大谷 修司,栢野 彰秀(教育学部担当),飯野 公央(法文学部担当),鶴永 陽子(人間科学部担当)The main purposes of our center are to conduct geological researches about the formation of the Japanese islands, environmental and ecological studies in brackish lakes and alluvial plains, archeological and humanities studies, and their integrated studies in the Shimane Peninsula and Shinjiko Nakaumi Estury Geopak and the Oki Islands UNESCO Global Geopark. Education and outreach activities are also promoted to enhance two geoparks in Shimane prefecture.24?センター長 …………………入月 俊明 Toshiaki Irizuki(学術研究院環境システム科学系?総合理工学部担当?教授)?副センター長 ………………辻本 彰 Akira Tsujimoto(学術研究院教育学系?教育学部担当?講師)?運営委員 ……………………大平 寛人 Hiroto Ohira(学術研究院環境システム科学系?総合理工学部担当?准教授) ?メンバー ……………………林 広樹,酒井 哲弥,向吉 秀樹,石賀 裕明,汪 発武(総合理工学部担当), 島根半島産の魚鱗化石(約1600万年前)探訪会の様子:玉造町 おもじろ釜(左),古曽志公園(右)島根県のジオパークの強化に向けた国際的?文理融合研究の創出と地域連携事業の展開Creation of international and integrated studies of nature, history and culture, and development of local community collaborative promotion projects for enhancement of geoparks in Shimane prefecture研究者紹介概 要本センターでは島根県内の2つのジオパーク,島根半島?宍道湖中海ジオパークと隠岐ユネスコ世界ジオパークの範囲を対象に,①大发体育列島形成に関わる地質学的研究,②汽水湖や平野の自然環境と動植物に関する研究,③人間生活?歴史文化?経済?観光?防災等に関する研究,及びこれらを融合した研究を行っています。さらに,ジオパークに関わる人材育成のためのジオパーク学教育,市民の皆様を対象にしたシンポジウムや探訪会開催を通じた地域連携活動を展開しています。特色?研究成果?今後の展望本センターでは島根県の2つのジオパークエリアにおける研究を推進し,今年度は大发体育海が形成された頃(約1600万年前)における魚類化石や花粉化石,および縄文時代以降の宍道湖?中海の環境変化や動物相に関する新たな知見が数多く得られました。また,センターでは研究成果の普及やジオパークの価値を知っていただくことを目的に,現地探訪会やシンポジウムを毎年開催しています。今年度は天候不順により,計画変更が相次ぎましたが,センター単独の主催事業として「玉造温泉と花仙山周辺のジオと人々の生活」と題する現地探訪会を行いました。この探訪会では,メノウや温泉がなぜ玉造に集中するのか,古代の人々がどのようにこれらを活用していたのかに焦点を当てました。また,初めての試みとして,「風土記を訪ねる会」と共同主催の事業として,「去豆の折絶周辺の古代史とジオ」と「ジオから見た島根半島と多久折絶について」というテーマで,2回の講演会と現地探訪会を行いました。折絶(おりたえ)は,出雲国風土記に記載されており,島根半島の山塊や地質の境界になっている低地のことです。いずれもバスを追加するほど盛況でした。これらの企画では地質学のみならず,考古学,文学,歴史学などの専門家や郷土史家が講演や案内を行い,参加者からの活発な議論もあり,文理融合研究を創出する機会が得られました。社会的実装への展望本センターによる,文理融合型研究の成果により島根県のジオパークの学術的基盤を支えることができ,様々なジオパーク活動に貢献することが期待されます。また,センターで行っている探訪会やジオパーク学関連の教育により,ジオパークを支える人材の育成が期待されます。ジオパークプロジェクトセンター
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