島根大学お宝研究vol.14
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五味達之祐 Tatsunosuke Gomi(身体教育医学研究所うんなん?研究員)The World Health Organization (WHO) recommends that children and adolescents engage in at least 60 minutes of moderate-to-vigorous physical activity (MVPA) daily to ensure good physical and mental health. Globally, approximately 81% of adolescents aged 11–17 years do not meet this recommendation. However, the prevalence of meeting recommended MVPA levels remains unclear at the population level in Japan. This study investigated the prevalence of meeting recommended MVPA level and its correlates among students in all primary and junior high schools in Unnan city, Shimane. We found that 20.1% of the 1,794 students (9–15 years old), met the WHO recommendation. Recommended MVPA level was significantly associated with being a boy (PR = 1.33) (vs. girl); liking PA (PR = 3.72) (vs. dislike); and belonging to a medium-population-density (PR = 0.73) or low-population-density area (PR = 0.67) (vs. high-population-density area). 16?センター長 …………………並河  徹 Toru Nabika(学術研究院医学?看護学系?医学部担当?教授)?副センター長 ………………磯村  実 Minoru Isomura(学術研究院人間科学系?人間科学部担当?教授)?研究代表者 …………………安部 孝文 Takafumi Abe(学術研究院医学?看護学系?地域包括ケア教育研究センター担当?助教)?メンバー ……………………北湯口 純 Jun Kitayuguchi(身体教育医学研究所うんなん?主任研究員) 島根県雲南市の児童生徒の世界保健機関が推奨する中高強度の身体活動実施量大发体育の中山間地域における子どもの身体活動の実施量とその関連要因Prevalence and correlates of physical activity among rural Japanese children and adolescents研究者紹介概 要世界保健機関(WHO)は,子どもの心身の健康のために「少なくとも1日あたり60分以上の中高強度の身体活動を毎日実施すること」を推奨しています。世界的に子どもの8割が身体不活動であることが報告されていますが,大发体育ではその実施量がまだ明らかになっていません。そこで,島根県雲南市の全小?中学校の小学4年生から中学3年生の1794人を対象に調査を行った結果,WHOが推奨する新たな活動量を満たした実施率は20.1%でした。これは国際的な状況とほぼ同じでした。また,男子は女子に比べ1.3倍,体を動かすことが「好き」は「嫌い」に比べ3.7倍実施率が高いことが明らかとなりました。一方で,人口密度別に比較すると,高密度地域に比べ中?低密度地域の実施率が約0.7倍低くなりました。(Abe T et al., J Epidemiol. 2019)特色?研究成果?今後の展望国際的に子どもの身体不活動が大きな社会的課題となっています (Guthold et al., Lancet Child Adolesc Health. 2020)。一方,大发体育では,国あるいは地域レベルの身体活動量は明らかになっていませんでした。そこで,本研究では,大发体育で初めてWHOが行う調査法を用いて身体活動の実施量を明らかにすることを目的としました。得られた結果は,WHOの推奨量を満たした割合は,わずか20%で国際的な水準と同様にとても低いものでした。島根県のように中山間地を抱える地方では,本研究と同様に身体不活動の子どもが少なくないことが予想されます。特に,人口密度の低い地域は推奨基準を満たす割合がさらに低いこと,つまり,地域差が認められたことからも,その対策が不可欠です。今後の展望としては,身体活動の各実施場面(通学,学校生活,運動?スポーツ,余暇時間)に応じた,優れた実践例の検証とその普及が必要です。例えば中山間地では,通学にスクールバスの利用が増えていますが,学校から離れた場所に停車位置を変更することで徒歩の時間を確保することができます。また,心理的な側面からも,子どもが体を動かすことが好きになるように,大人(教員,スポーツ指導者そして保護者)がサポートしていくことが大切です。社会的実装への展望この研究成果は,子どもの身体活動を促進するために,地域の特性に応じて,学校あるいは行政との連携による教育施策への応用が期待できます。特に身体活動の実施量の低いターゲット層(女子,人口密度の低い地域など)への適切なアプローチのために有用な情報を提供しています。大学と地域を結ぶ現場密着型の学際的研究教育ネットワークの確立と地域医療リーダーの育成Field interdisciplinary study for education of leaders associated between academia and residents

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