島根大学お宝研究Vol.13
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C14H29-O-C-C13H27ワックスエステル +O=7能な微細藻類に由来するバイオ燃料の生産?実用化のための技術開発への応用が期待できます。ワックスエステル分解酵素(WEH)?プロジェクトリーダー 石川 孝博TakahiroIshikawa(学術研究院農生命科学系?生物資源科学部?教授)丸田 隆典TakanoriMaruta(学術研究院農生命科学系?生物資源科学部?准教授) 小川 貴央TakahisaOgawa(学術研究院農生命科学系?生物資源科学部?准教授) Regulation mechanism of some valuable compounds in photosynthetic organismsバイオケロシンの開発?実用化好気条件脂肪酸脂肪酸アルコールEuglenagracilis研究者紹介概 要微細藻類ユーグレナは嫌気条件でバイオ燃料として有望な脂質ワックスエステル(脂肪酸と脂肪アルコールのエステル化合物,主成分は炭素数28のミリスチルミリスチン酸)を生産しますが,細胞が再び好気条件に戻ることでワックスエステルは分解されるため収量減少の要因となっています。今回我々は,ワックスエステル分解の原因となっている酵素について遺伝子レベルで同定し,さらにその働きを抑制することでユーグレナのワックスエステル生産性の向上に繋がることを明らかにしました。Euglenagracilisisaunicellularphytoflagellateandproducesalargeamountofwaxestersunderanaerobicconditions.WhenanaerobicallytreatedE.graciliscellsaretransferredagainintoaerobicconditions,theaccumulatedwaxestersarethenpromptlydegraded.Theaimofthisstudyistoidentifythekeymetabolicenzymesinvolvedinwaxesterdegradationforimprovingwaxesteraccumulationmoreeffectively.特色?研究成果?今後の展望微細藻類ユーグレナが生産するワックスエステルは,バイオ燃料としての利用が期待されています。その実用化のためには代謝調節機構を明らかにし,生産性の向上を図ることが不可欠です。私たちの研究グループでは,ワックスエステルを生産する嫌気条件や,通常の生育条件である好気条件で処理したユーグレナ細胞から,オミクス解析と呼ばれる発現遺伝子やタンパク質の包括的な解析を進めています。その過程で,嫌気条件から好気条件に移行した際にリン酸化レベルが有意に増加するタンパク質群の中に,トリアシルグリセロールリパーゼ様タンパク質を新たに見出し,WEH(Waxesterhydrolase)と命名しました。ユーグレナの発現遺伝子には3つのWEH相同遺伝子が存在しており,これらの各遺伝子を二本鎖RNA導入法により各WEH遺伝子の発現を抑制したところ,嫌気から好気条件に移行した際のワックスエステルの分解が有意に抑制されること,さらに3つのWEHの発現を同時に抑制するとほぼ完全にワックスエステルの分解を抑えられることを見出しました。今後,各WEHの酵素としての特性を明らかにするとともに,これらを構成的に欠損させた変異株を取得することでワックスエステル回収率のさらなる改善を図っていきます。社会的実装への展望本研究により,エネルギー関連分野および環境関連分野において,化石燃料の代替えエネルギーとして,クリーンで持続可微細藻類ユーグレナにおけるワックスエステル分解酵素の同定Identification of wax ester degradation enzyme in microalga Euglena gracilis(ミリスチルミリスチン酸)ワックスエステルから…光合成生物における有用物質代謝制御機構の解明

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