お宝研究vol.11
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24研究テーマ名大谷 浩(医学部?教授)橋本 龍樹(医学部?教授),内藤 貫太(総合理工学研究科?教授)Ashiq Ra? q Mahmood(戦略的研究推進センター?助教)八田 稔久(金沢医大?教授),宇田川 潤(滋賀医大?教授)松本 暁洋?古屋 智英?小川 典子(医学部?助教)Esrat Jahan?Dereje Getachw(医学部?外国人研究者)新田 哲哉(医学系研究科?大学院生),兼田 稜?佐伯 祐子(医学部?学生)森山 茂(医学部?研究生)Hiroki Otani(Professor, Faculty of Medicine)Ryuju Hashimoto(Professor, Faculty of Medicine)Kanta Naito(Professor, Interdisciplinary Graduate School of Science and Engineering)Ashiq Ra? q Mahmood(Full-time Contract Assistant Professor, Center for the Promotion of Project Research)Toshihisa Hatta(Professor, Kanazawa Medical Univ),Jun Udagawa(Professor, Shiga Univ Med Sci)Akihiro Matsumoto,Motohide Furuya,Noriko Ogawa(Assistant Professor, Faculty of Medicine)Esrat Jahan, Dereje Getachw (Foreign Researcher, Faculty of Medicine)Tetsuya Nitta(Postgraduate Students, Graduate School of Medical Research)Ryo Kaneda,Yuko Saeki(Student, Faculty of Medicine)Shigeru Moriyama(Research Students, Faculty of Medicine)センター長:兼任教員:専任教員: 研究協力者:研究者:グループ紹介概 要特 色研究成果今後の展望社会実装への展望Director :Cooperators:Researcher: Organ dysmorphology as results of accumulated polarity disruptions in epithelial tubular structures during organogenesis and histogenesis 私たちの身体には,消化器,呼吸器などチューブ状の組織(上皮管腔組織)の組み合わせでできた臓器があり,生命を支えています。細胞や組織はきちんとした方向性(極性)をもって配列して,臓器の「正しい」形ができあがっています。形態異常(奇形)は,細胞や組織の極性の異常が重なりあって,臓器の形の異常を生じるもので,臓器自体の大きさの異常や,管腔の長さや伸びる方向の異常,管腔の太さや分岐の異常など,様々なパターンが知られています。これまで多くの臓器の様々な異常を,「極性」の異常という観点から俯瞰的にとらえる研究はなされてきませんでした。私たちは,これらの異常のパターンを詳しく調べて,そこに働く遺伝子,分子メカニズムを明らかにします。そして,全身の多くの臓器に共通した,あるいは異なる細胞や組織の極性の異常が重なって,全身の管腔臓器における共通および異なる形態異常のパターンにつながるメカニズムを明らかにすることを目指します。 Malformations of organs are the abnormalities in position, shape, and/or size of the organs along the three-dimensional body axes as the results of accumulated abnormalities in various polarities at the cellular and tissue levels. In this project, we elucidate the mechanisms by which abnormalities in the polarity regulation in the epithelial tubular structures accumulate during development and result in malformations of the organs. この研究は,文科省科研費新学術領域「上皮管腔組織の形成?維持と破綻における極性シグナル制御の分子基盤の確立」(平成23~27年度)の計画研究の継続です。本プロジェクトセンターでは,この研究を含め,広範囲の発生過程における正常と異常に関わる研究を学内外の研究者が協力して推進しています。これまでに,形態学と数理解析を融合した研究により,INMと呼ばれる神経幹細胞の増殖調節機構と同様の機構が,全身の管腔臓器の上皮細胞にも存在することを明らかにし,臓器の形や大きさの決定や,腸管や尿管などの形態異常に関わることを示唆しました。また,栄養など胎生期の環境要因が生後の疾患発症へ及ぼす影響についても研究しています。 これらの研究の成果は,先天異常の予防法の開発や,将来子供が病気になりにくい身体になるためのお母さんの妊娠中?授乳中の食事法の開発などにつながる可能性があります。生体を構成する上皮管腔組織全身の上皮組織の増殖調節機構Interkinetic Nuclear Migration(INM)器官?組織形成期の発生異常に基づく上皮管腔組織形成障害Project Center for Comprehensive Research on Congenital Anomalies先天異常総合解析プロジェクトセンター
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