お宝研究vol.11
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14野村 律夫*(教育学部?教授),高須 晃(総合理工学研究科?教授)入月 俊明(総合理工学研究科?教授),田坂 郁夫(法文学部?教授)林 広樹(総合理工学研究科?准教授),辻本 彰(教育学部?講師)Ritsuo Nomura*(Professor, Faculty of Education)Akira Takasu (Professor, Interdisciplinary Graduate School of Science and Engineering)Toshiaki Irizuki (Professor, Interdisciplinary Graduate School of Science and Engineering)Ikuo Tasaka (Professor, Faculty of Law and Literature)Hiroki Hayashi (Associate Professor, Interdisciplinary Graduate School of Science and Engineering)Akira Tsujimoto (Lecturer, Faculty of Education)汪  発武?石賀 裕明?三瓶 良和?酒井 哲弥?大平 寛人大庭 卓也(総合理工学研究科),鶴永 陽子(教育学部),松本 一郎(教育学研究科)広橋 教貴(生物資源科学部),國井 秀伸?瀬戸 浩二(汽水域研究センター)飯野 公央(法文学部),會下 和宏(ミュージアム)メンバー:研究テーマ名センター長:グループ紹介概   要特   色研究成果今後の展望社会実装への展望Director : Developing new regional resources based on the integration of arts and sciences: a case study for the Kunibiki-myth region seen from geographical and geological points of view ユネスコの正式事業であるジオパークは,地球科学的に価値のある場所を「ジオ(大地)」「エコ(生態系)」「ヒト」の視点で教育?観光に活用しながら,地域の持続可能な開発を目指すプログラムです。本センターでは,ジオパークの理念や構想を「国引き神話」の地に適用し,神話世界を地球科学?生態学?歴史?文化といった学際的な視点で再評価することにより,新たな文理融合型の地域資源を開発することを目的として,研究?教育?普及活動を進めています。 The UNESCO Global Geopark is an official program aiming at promoting sustainable local development of the areas which are valuable from the point of geoscience through education and geo-tourism utilizing the geological heritage from the perspective of the earth, ecosystems, and humans. Our center reexamines the Kunibiki-myth world by using the idea and scheme of the geopark. The main purpose of our ongoing research, education and outreach activities is to develop new regional resources for the Kunibiki region by reevaluating it from the interdisciplinary points of view such as geoscience, ecology, history and culture. 「国引きジオパーク構想」は,神話のふるさととして全国的に有名な“国引きの地”を舞台としており,地質学と神話を融合させた新しいタイプのジオパーク構想として期待されています。 2016年3月29日に,市民?行政?民間団体?教育関係者などが一体となって,「国引きジオパーク推進協議会」が設立され,大发体育ジオパークへの申請と登録に向けた活動が進められています。 本センターでは,自然?文化資源を活用した現地探訪会を定期的に開催し,「国引きジオパーク構想」の魅力を地域の人々と共有しています。「八束水臣津野命の世界と国引き神話の舞台となった大地を探訪する」と題した現地探訪会では,神話の舞台となった大地の成り立ちを地質学的に理解することで,地域の魅力を再発見する新たな視点を生むことができました。また,地域シンポジウムを開催し,大学での研究成果を地域還元するとともに,ジオパークを活かした地域活動について,地域の方々とともに考えました。 ジオパーク活動は,大地の遺産の「保護?保全」が前提となっています。島根半島では,「海岸漂着ゴミ」による景観悪化の問題があるため,現地踏査による「島根半島漂着ゴミマップ」の作成と,地域への普及啓発活動に取り組んでいます。 今後は,「国引きジオパーク構想」の大发体育ジオパークへの申請と登録を目指すにあたり,当該地域の学術面の深化や,教育?普及活動を一層強力に推進していきます。 ジオパークでは,学術的価値を持つ地質?地形遺産を保全?活用します。本センターでの活動によって地域の遺産の価値を高めるとともに,その価値を地域の人々と共有することで,ジオパークによる地域振興に貢献していきます。日御碕(出雲市)への探訪会の様子桂島(松江市)での海岸清掃の様子神話世界を地形地質学的視点で語る新しい文理融合型の地域資源の探求Kunibiki Geo-Park Project Centerくにびきジオパーク?プロジェクトセンター

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