お宝研究vol.11
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10宮本 恭子(法文学部?准教授),山崎 亮(法文学部?教授)加川 充浩(法文学部?准教授),藤本 晴久(法文学部?准教授)関 耕平(法文学部?准教授)kyoko Miyamoto (Professor, Faculty of Law and Literature)Makoto Yamazaki (Professor, Faculty of Law and Literature)Mitsuhiro Kagawa (Associate Professor, Faculty of Law and Literature)Haruhisa Hujimoto(Associate Professor, Faculty of Law and Literature)Kohei Seki (Associate Professor, Faculty of Law and Literature)Leader : An interdisciplinary task-oriented approach to fi nd the solution to social problems in San-in Region: 研究代表者:グループ紹介概 要特 色研究成果今後の展望社会実装への展望 本研究プロジェクトは,生活困窮者支援という新たな生活課題(経済社会問題,福祉問題)をふまえて,包括的支援に向けた政策的枠組みの検討および社会的支援に関する具体的なプログラムを開発し,推進することを目的とするものです。具体的には,地域の経済社会問題,福祉問題の実態及び背景を分析し,地域の実情に応じた1)経済的自立支援,2)地域ネットワーク構築,3)就労支援?企業支援,4)生活相談支援モデルの4点について,有効的な支援プログラムの開発を目指します。 This research project aims to investigate a policy framework toward comprehensive support and to develop and promote specifi c programs on social support taking into account support for needy persons, which is a new agenda on living (concerning economic and social issues, as well as welfare issues). More specifi cally, this project aims to develop eff ective support programs in four terms, 1) support for economic independence, 2) establishment of a community network, 3) support for job seekers and companies, and 4) livelihood consultation and support model in line with the current conditions of communities constructed by analyzing the actual conditions and the background of economic and social issues, as well as welfare issues of communities.【特色と研究成果】 「貧困の連鎖」「経済的格差」は次世代の若者の夢をうばい,日常的に社会的孤立を生み出しています。生活困窮者に関する制度は2015年4月1日に施行されましたが,地域における生活困窮者支援をどのように展開するかについて,根拠に基づいて提示する必要があります。地域社会で「生活のしづらさ」「生きづらさ」を抱えて困っている人をどのように支えるかが課題となっています。そのための明快な根拠に基づく支援プログラムの構築は緊急性の高い課題です。本プロジェクトでは,山陰地域の生活困窮という新たな生活課題に対して,社会福祉学?経済学分野の教員をはじめ,生活困窮者支援に関連する地域の関連機関,行政機関等の多分野が協同し,生活困窮者支援に向けた効果的な支援プログラムの開発を目指しています。山陰地域での本プロジェクトの実践からボトムアップ的にノウハウを発見し,全国的に共有できる生活困窮者支援に関する支援プログラムの提供を目指します。島根県の生活困窮の実態調査により,単身の高齢者世帯及び稼働年齢層の若者?現役世代にも生活困難を抱える者が多い実態が捉えられています。【今後の展望】 山陰地域の生活困窮,貧困問題に関する実態調査を進め,山陰地域の生活困窮,貧困に至るメカニズムを解明し,その成果を広く地域社会に還元します。また,生活困窮者支援策の支援プログラムの開発に関する研究を進め,山陰地域の生活困窮者支援策の具体的かつ有効的な支援プログラムを構築します。具体的には,生活困窮者支援という新たな生活課題に関するプログラムの開発を1つの手段として,雇用や社会保障を含む幅広い視点から地域生活を捉える「地域包括ケアシステム」と結びついた新しいセーフティネットの構築を目指します。例えば,支援のしくみづくりに必要な金銭的基盤として,市民コミュニティ財団やNPOバンクの創設/開設に向けた地域ネットワークシステムの構築が挙げられます。①生活困窮者問題把握のための指標の提示,②生活困窮者問題解決手法の仕組みつくり,③生活困窮者対策への展開の条例つくり,④生活困窮者課題解決の「効果」の検証システム,⑤総合的な成果の社会実装に向けたネットワークの構築以上に取り組むことにより,現場をもつコミュ二ティレベルで実践的な研究開発を行います。?生活困窮者支援策の開発と推進を中心としてーExploring and developing the support system for the poor and needy people.山陰地域の生活課題解決に向けたアプローチ方法の探求と構築
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